インプラントは歯周病にかかりやすい?
皆さんこんにちは。
七間町歯科クリニックです。
インプラントが虫歯にかかることは絶対にありません。
なぜなら、歯の頭の部分である歯冠から、根っこの部分である歯根まで、すべてが人工物だからです。
そのように聞くと、念入りにケアしなくても大きなトラブルには発展しないように思えますが、実際はそうではありません。
人工物で構成されたインプラントも歯周病にはかかるからです。
今回はそんなインプラントの歯周病である「インプラント周囲炎」についてわかりやすく解説します。
虫歯も歯周病も細菌感染症ではありますが、決定的に異なる点ひとつあります。
それは、細菌が感染する組織です。
虫歯はエナメル質や象牙質に感染して歯質を溶かしていく病気ですが、歯周病は歯ではなく歯茎や歯槽骨に感染を引き起こすのです。
そのため、歯冠や歯根が人工物でも、その周囲で細菌が定着し、繁殖してしまえば、そこに密着している歯周組織に感染が起こります。
しかも、インプラントは天然歯よりも歯周病のリスクが高い傾向にあり、「インプラント周囲炎」という特別な病名が付けられているくらいです。
人工歯の部分である上部構造はセラミックで作られており、汚れは比較的たまりにくいです。
けれども、上部構造と人工歯根をつないでいる部分は、天然歯と異なる形態をとっており、通常のブラッシングではなかなかきれいに汚れを落とせません。
それだけに、定期的なメンテナンスが重要となるのです。
インプラントのメンテナンスでは、装置周囲のクリーニングを受けられるだけでなく、ネジの緩みや上部構造の不具合なども改善することができます。
インプラントを10年、20年と使い続けていくためには、必須のケアといえます。
このように、インプラントは天然歯よりも歯周病にかかりやすくなっていますので、適切なケアを怠らないようにしてください。
セルフケアとプロケアを両立して、常に衛生的な状態を維持していきましょう。